6月22日の誕生日花

1.スイカズラ

甘く優しい香りで私たちを魅了するスイカズラ。初夏から真夏にかけて、細長く筒状の可憐な花を咲かせ、見る人の心を和ませてくれます。スイカズラ科スイカズラ属に分類されるつる性の低木で、漢字では「吸い葛」と書き、その名の通り、かつて子供たちが蜜を吸って遊んだことに由来します。花は最初白色で、時間が経つにつれて黄色へと変化していくのが特徴で、この色の変化から「金銀花」という別名も持ちます。特に夕方から夜にかけて芳香を強く放ち、あたり一面に甘い香りを漂わせます。つるは他の植物やフェンスなどに絡みつきながら成長し、庭を立体的に彩ってくれます。耐寒性・耐暑性ともに強く、非常に丈夫で育てやすい植物としても知られています。

スイカズラは、日本を含む東アジアが原産とされています。特に日本の山野に自生しているものは「ニホンスイカズラ」と呼ばれ、最も一般的によく見られる種類です。その他にも、ヨーロッパ原産の「ハニーサックル（ロニセラ）」もスイカズラ属の一種で、こちらはより多様な品種が存在し、花の色や形、香りの強さも様々です。園芸品種として改良されたものも多く、例えば赤やピンクの花を咲かせる品種や、葉に斑が入る観賞価値の高い品種なども流通しています。世界各地に広く分布しており、その土地の気候に適応しながら独自の進化を遂げてきました。

スイカズラ花言葉：「愛の絆」「献身的な愛」「友愛」「誠実」

スイカズラの代表的な花言葉は、「愛の絆」「献身的な愛」「友愛」「誠実」です。つるが絡み合いながら伸びていく様子から、「愛の絆」や「献身的な愛」といった花言葉がつけられたと考えられています。また、冬の間も葉が落ちずに緑を保つ常緑性であることから、「誠実」という花言葉も生まれました。西洋では「ハニーサックル」と呼ばれ、その甘い香りが幸せを呼ぶと信じられており、結婚式のブーケや装飾にもよく用いられます。

風水において、スイカズラは非常に縁起の良い植物とされています。つるが上へ上へと伸びていく様子は、運気の上昇や発展を象徴すると考えられています。特に玄関や窓辺など、気の出入り口に置くことで、良い気を呼び込み、悪い気を浄化する効果があるとされています。また、その甘い香りは、人間関係を円滑にし、愛情運を高める作用があると言われています。スイカズラを育てることで、家庭内の雰囲気が明るくなり、家族間の絆が深まる効果も期待できます。ただし、風水では植物の状態も重要視されるため、枯らさずに健康に育てることが大切です。

スイカズラは非常に丈夫で育てやすい植物です。日当たりが良く、風通しの良い場所を好みますが、半日陰でも十分に育ちます。水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えましょう。特に夏場は乾燥しやすいため、水切れに注意が必要です。肥料は、生育期の春から秋にかけて月に1回程度、緩効性の化成肥料を与えるか、液体肥料を週に1回程度与えると良いでしょう。つるがよく伸びるので、フェンスやトレリスなどに誘引してあげると、見栄えも良くなります。剪定は、花が終わった後に行うと、樹形を整え、翌年の花付きを良くすることができます。

2.ガマズミ

日本の里山にひっそりと佇むガマズミ。初夏には白い花を咲かせ、秋にはルビーのような真っ赤な実をつけるその姿は、私たちに季節の移ろいを教えてくれます。スイカズラ科ガマズミ属の落葉低木で、日本各地の山野に自生しています。高さは2〜4メートルほどになり、樹皮は灰褐色でざらっとしています。特徴的なのは、5月から6月にかけて咲く白い小さな花々が房状に集まった、アジサイのようなかわいらしい花序です。花の後には、直径5ミリメートルほどの球形から楕円形の実をつけ、秋になると鮮やかな赤色に熟します。この実は鳥たちの貴重な食料となり、時にはジャムや果実酒としても利用されます。葉は卵形から広卵形で、縁には鋸歯があり、秋には美しい紅葉を見せることもあります。

ガマズミ属の植物は世界中に約150種ほど存在すると言われています。その中でも、日本に自生する主な種は、一般的に「ガマズミ」と呼ばれるもののほか、「ヤブデマリ」「コバノガマズミ」「ミヤマガマズミ」などがあります。それぞれ花の形や葉のつき方、実の大きさなどに特徴があります。特に「ヤブデマリ」は、装飾花が目立つ美しい花を咲かせ、庭木としても人気があります。ガマズミの原産地は東アジアからヨーロッパ、北アメリカにかけての温帯地域に広く分布しており、日本もその主要な自生地の一つです。特に日本のガマズミは古くから人々の暮らしと密接に関わってきました。

ガマズミ花言葉：「結合」「無視された愛」「誠実」

ガマズミの花言葉は「結合」「無視された愛」「誠実」です。「結合」は、ガマズミの白い小花が密集して咲く様子や、実が房状になる姿から連想されたと言われています。家族や友人との絆を大切にしたいという気持ちを込めて贈るのにぴったりな花言葉です。また、「無視された愛」という少し切ない花言葉もありますが、これはおそらく、里山にひっそりと咲き、気づかれにくい場所で実を結ぶ姿から生まれたのかもしれません。しかし、そのひたむきな姿は、控えめながらも確かな存在感を放ち、「誠実」という花言葉にもつながっています。

風水において、植物は運気を左右する重要な要素とされています。ガマズミの真っ赤な実は、風水では「陽の気」を持つとされ、生命力や活力を象徴します。そのため、鬼門や裏鬼門など、気になる方角に植えることで邪気を払い、良い運気を呼び込むとされています。特に玄関や庭の東側に植えることで、仕事運や発展運が向上すると言われています。また、実りの象徴でもあるため、家庭円満や子孫繁栄の願いを込めて庭に植えるのも良いでしょう。ただし、枯れた枝や葉をそのままにしておくと、かえって運気を下げてしまう可能性があるので、定期的な手入れが大切です。

ガマズミは非常に丈夫で育てやすい植物です。日当たりの良い場所を好みますが、半日陰でも育ちます。水はけの良い土壌であれば、特に土質を選びません。植え付けは、落葉期の11月から3月が適しています。植え付け後はたっぷりと水を与え、根付くまでは乾燥させないように注意しましょう。肥料は、年に1回、冬の間に有機肥料を与える程度で十分です。剪定は、樹形を整えるために行います。花芽は前年にできた枝につくので、花後に剪定するのがおすすめです。病害虫の被害も比較的少ないので、初心者でも安心して育てることができます。

3.マトリカリア

マトリカリアは、キク科タナケツム属の一年草または多年草です。一般的に草丈は20cmから60cmほどになり、小さな花をたくさん咲かせます。花びらは細かく、中心が黄色のポンポンとした形をしており、まるでカモミールを小さくしたような可愛らしい姿が特徴です。全体的にふわふわとした印象で、風に揺れる姿は見る人を癒してくれます。香りは品種によって異なりますが、爽やかな香りがするものもあります。開花時期は春から初夏にかけてですが、品種によっては秋まで咲き続けるものもあり、比較的長く花を楽しむことができます。

マトリカリアにはいくつかの種類があり、代表的なものに「シングルペグ」や「ダブルペグ」などがあります。シングルペグは一重咲きで、カモミールに似た素朴な美しさがあります。一方、ダブルペグは八重咲きで、よりボリューム感があり、華やかな印象を与えます。近年では、白だけでなく、黄色やクリーム色の花を咲かせる品種も登場し、彩りの選択肢も増えました。マトリカリアの原産地はヨーロッパから西アジアにかけての広い地域とされています。古くからハーブとしても利用され、その薬効も知られていました。現在では世界中で栽培されており、その愛らしさからガーデニングやフラワーアレンジメントにも広く利用されています。

マトリカリア花言葉：「集う喜び」「鎮静」「精神的な安らぎ」

マトリカリアの可愛らしい姿には、素敵な花言葉が添えられています。主な花言葉には「集う喜び」「鎮静」「精神的な安らぎ」などがあります。小さな花が集まって咲く様子から「集う喜び」という花言葉が生まれたのでしょう。また、ハーブとして鎮静作用があることから「鎮静」や「精神的な安らぎ」といった意味も込められています。これらの花言葉は、マトリカリアが持つ穏やかで優しい雰囲気と相まって、贈る相手への心遣いを表現するのにぴったりです。

風水では、花は生命力や良い「気」をもたらすものと考えられています。マトリカリアのような白い花は、風水では「浄化」や「始まり」の象徴とされています。悪い気を払い、良い運気を呼び込む力があるとされています。特に、リビングや玄関など、家族が集まる場所や人の出入りが多い場所に飾ることで、空間のエネルギーを清らかに保ち、ポジティブな雰囲気を作り出すのに役立つでしょう。また、小さく可愛らしい花は、見る人に幸福感や安心感を与えるため、気持ちを落ち着かせたい場所や、リラックスしたい寝室に飾るのもおすすめです。方角としては、西に飾ると金運アップ、北に飾ると人間関係運アップに繋がるとも言われています。

マトリカリアは比較的丈夫で育てやすい植物です。日当たりと水はけの良い場所を好みます。地植えにする場合は、植え付ける前に腐葉土などを混ぜて土壌を改良しておくと良いでしょう。鉢植えの場合は、市販の草花用培養土で問題ありません。水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えるのが基本です。ただし、過湿を嫌うので、水のやりすぎには注意が必要です。肥料は、植え付け時に緩効性肥料を与え、開花期間中は月に1回程度、液体肥料を与えると良いでしょう。花が終わった後に摘み取ると、次の花が咲きやすくなります。